コーヒーとの食べ合わせを考えてみよう
すぎた珈琲(@sugitacoffee)焙煎士が書くコーヒー専門サイトへようこそ。
今回のお題目はフードペアリングです。
食べ合わせですね。
コーヒーに限らずどんなドリンクでも、食べ合わせの良い物、悪い物ってあると思います。
うちは、卸の仕事もしてるんで、卸先の食品によって、どんな珈琲を提供しようかと、いつも頭を悩ませます。(すぎた珈琲卸先様一覧は下記参照)
卸先様が、提供しているサービスは様々なので、
お客様がサービスする食品の魅力を、120%引き出せる珈琲を提供しなければなりません。
卸先様だけでなく、一般のお客様にコーヒー豆を販売するときも、抽出方法や、飲み方、お好みの味、などをお聞きして、最適なコーヒー豆を提供できるように全神経を使います。
この記事では、コーヒーを中心に、どんな風に食べ物や飲み物をマッチングさせていけばよいのかを分り易く解説していきたいと思います。(^_-)-☆
イタリアンは何故エスプレッソ?
うちの取引先様は、どういう訳か、イタリアン系レストランが多いです。
そういったわけで、提供されているコーヒーは、エスプレッソメニューとなります。
じゃあ、なんでイタ飯にはエスプレッソが合うんでしょう?
別にドリップでもいいじゃん。って思いません?
実際、ドリップでアフターの珈琲を提供している、イタ飯屋さんもあります。
しかし、使っているフィルターは金属フィルターです。(金属フィルターの事は下の記事参照)
私は、金属フィルターを使う事には懐疑的ですが、こと、イタ飯に合わせる珈琲は、金属フィルターでもヤムナシと思っています。
それは、
イタ飯やフランス料理は、濃厚なソースやオイルをふんだんに使うので、ペーパーで入れたクリアーな珈琲だと、風味負けしてしまう。
からです。
濃厚なバターソースや、オリーブオイルに負けない珈琲にするためには、ストロング珈琲にする必要があるのです。
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同系列の食品を掛け合わせる
フードペアリングの考え方ですが、イタ飯屋さんの事例がよいヒントになります。
それはつまり、
濃厚な食品には、濃厚なストロング珈琲がマッチする。
というものです。
これは何も、濃厚系の食品にだけ当てはまる事例ではありません。
逆に
懐石料理のように、清浄なお湯をふんだんに使った、素材の味が引立つ料理には、淡い味わいのクリアーなコーヒーの方がマッチします。
フードペアリングの基本ですが、何も難しい事を考えるまでもなく、同系列の食品を合わせることがメソッドとなります。
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舌でなく鼻で味わう
珈琲のフードペアリングのメソッドとしては、ほかに香りの相乗効果を狙うというものがあります。
どういうことかというと、珈琲は別名 ”飲む香” と呼ばれています。(下記事参照)
珈琲が飲む香なら、食べ合わせる食品も、珈琲の香りにマッチした物を選ぶという事です。
皆さん香って何だと思います?
食べ物を食べる時は、香を楽しみながら食します。
食べ物の香は、食べる前に匂う物では無く、咀嚼している時に感じる物
なのです。
どういう意味かと言うと、食べ物を噛んでいるとき、食品が粉々に砕けますよね。
食品が粉々に噛み砕かれる時に、もっとも食べ物の香りが放出されるのです。
丁度、コーヒー豆がグラインドされる時に、香りが一番出るのと似てます。
そして、
口の中で珈琲の香りと、かみ砕かれた食品の香りが混ぜ合わさった時、香りの相乗効果が生まれる
わけです。
要するに、食べ物の味って、実は味ではなく、香りなんです。
なんのこっちゃとなりますが、説明すると、味と言われている、舌で感じられる物は、5味とか6味と言って、たったの5,6種類しか要素がありません。
一方、食べ物の香り成分は通常人で250種類くらい、敏感な方なら500種類以上、感じる事ができます。
人が食べ物を食べて、美味しいと言っているのは、舌のお陰でなく、鼻のお陰ってことです。
ですので、鼻をつまんで食べ物を咀嚼しても、ほとんど味を感じることは出来ません。
食べ物は舌で味わっていたのではなく、匂いで良しあしで判断していたわけです。
香の相乗効果を狙え
食べ物と飲み物の香りが、ベストフィットした時は、驚くほどの相乗効果を発揮します。
いうなれば、1+1=2 でなく、3か4くらいの芳醇な香りを感じることができます。
身近な例でいうと、エチオピア・イルガチェフィと言うコーヒーは、当店では一番香りが出る珈琲の一つなのですが、もう一つ、咀嚼することによって、香りが立つレモンケーキ等を食べ合わせると、香りの相乗効果で、美味しさは倍増されます。
その様な感じで、香りの相乗効果を狙って、同系統の香りが立つ、コーヒーと柑橘系のケーキなどをペアリングさせると、美味しさが増幅されるわけです。
こんな感じで、フードペアリングのコツとしては
①同系統の珈琲と食品を掛け合わせる
②香りの相乗効果を狙う
事がメソッドとなります。
具体的な食品の例を挙げると
チョコレート等の、バターやカカオたっぷりの食べ物には、ビター系のマンデリン
を合わせる。
香立つ、キリマンジャロやエチオピア・モカなどには、柑橘系の食品
を合わせる。
コクのあるガテマラ、コロンビア等には、濃厚なチーズや、アンコを使った和菓子
を合わせるといった感じです。
まとめ
珈琲に限らず、いろいろな食べ物のマッチングのさせ方ですが、全く違うものを掛け合わせるのではく、似通ったものを掛け合わせると、うまくいくことが多いです。
珈琲を選ぶときも、自分がどんな風に珈琲を飲むか、を想像しながらチョイスすると、シチュエーション別に、ベストフィットした香りの珈琲を、選ぶことが出来る様になるかもしれません。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。<m(_ _)m>
TPOに合わせた珈琲豆を選んでみました。よろしければ、下記リンクからご購入下さい。
ストレートや、シフォンケーキ等、軽い系にマッチした珈琲は
濃厚なアンコやトーストとの、食べ合せには
チョコレートやバター系、濃厚食品には
それぞれ、フードペアリングの例として参考にして下さい。
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